明治2年9月1日、明治天皇の詔による東京の神祇官において大国魂神、大那牟遅神、少彦名神の開拓三神を祀る「北海道鎮座神祭」が執行された。明治2年9月21日、御霊代は2代目開拓長官東久世通禧が奉戴し英船テールス号にて函館に渡り、函館より開拓判官島義勇が背負い札幌の地に入る。明治3年5月15日、北5条東1丁目に仮社殿を造営して遷座し「一の宮」「勅祭社」と称された。明治4年5月14日「札幌神社」と社名が定まり、国幣小社に列せられた。明治4年9月14日、円山の地に社殿を造営し鎮座した。明治5年1月25日官幣小社、明治26年に官幣中社、明治32年に官幣大社に昇格した。大正2年、伊勢神宮御正殿の撤下古材を拝受して本殿をはじめ、渡殿、拝殿、社務所等を竣工した。昭和11年、昭和天皇行幸に際し、現在の神門が造営された。昭和21年4月20日神社本庁に所属する。昭和39年10月5日、明治天皇を増祀し北海道神宮と改称し、名実ともに北海道の総鎮守として崇敬されている。末社として、頓宮、開拓神社、鉱霊神社、穂多木神社がある。頓宮は明治11年6月当社の遥拝所として設置されたが、明治34年焼失し、明治43年11月17日に札幌祭典区により渡御の御旅所の施設として頓宮の社殿が献納され、昭和22年9月3日に本社の分霊を奉斎し末社に指定された。開拓神社は昭和13年開道70年にあたり、北海道開拓功労者の36柱を奉斎し、昭和29年には帯広の農聖依田勉三を合祀し、昭和63年鎮座50年にあたり拝殿が新たに造営された。鉱霊神社は北海道鉱業界の殉職者をまつり、昭和18年6月25日札幌鉱山監督局50周年に際し創立され、昭和24年境内に遷座した。穂多木神社は昭和13年5月1日、北海道拓殖銀行本社屋上に札幌神社分霊を奉斎する社殿と同行物故功労者を祀る付属霊社が建立されたが、昭和25年境内に遷座したものである。